【賃貸不動産コラム①】「おとり広告」について

【賃貸不動産コラム①】「おとり広告」について

医師の皆様の中でも、特に勤務医の先生方につきものの「引っ越し」。

もちろん開業医の先生やフリーランスの先生方も、よりよい条件の不動産に引っ越したいと思いますよね?

その引っ越し先の物件を選ぶのって大変ではありませんか?

インターネット上にあふれる大量の物件情報をみて混乱してしまったり、いい物件を見つけたと思って問い合わせしたらすでに契約されてしまっていたり…

弊社ではそんな賃貸不動産物件の選び方について、元賃貸不動産会社で営業をしていた社員の提供でコラムを掲載します。

1回は最も厄介な「おとり広告」について説明します。

 

医師の求人(当直)紹介サービス"メディバリー"の「賃貸不動産情報①」

 

みなさんが賃貸物件を探す際、どうやって物件を探し始めますでしょうか。

探し方は大きく分けて

 

・物件検索サイトを使って自分で探す

・不動産屋に行って探す

 

この2つの方法に絞られると思いますが、ほとんどの方はまず「物件検索サイト」を使って探されるかと思います。

しかしながら、この物件検索サイトで探すという行為は、全くの「時間の無駄」になっていることがほとんどです。

その原因は物件検索サイトの仕組みにあります。

 

1、物件検索サイトは不動産業者ではない??

引越し時期になると毎日のようにテレビCMが流れ、多くの人が利用している物件検索サイトですが、稀にこれらのサイトを「不動産屋さん」だと勘違いする方がいらっしゃいます。

しかしそのほとんどはただの「広告屋さん」であり、「不動産業」の免許は取得していません。

身近なものに例えるとスーパーのチラシのようなもので、チラシを印刷する会社は当然野菜は売っていないのと同様、物件検索サイトの仕事はあくまでも「広告媒体(チラシ)」であって、そこで紹介されている「物件(商品)」に関してはノータッチです。

そのため募集サイトが世に出始めた頃には、「あからさまなおとり広告だろ!!」という物件が募集がされていたこともありました。

その後公正取引委員会などの監視指導もあり、現在ではそれぞれのサイトが広告掲載について厳しいルールを設けていますので、あからさまな架空物件を掲載するサイトはほとんどなくなってきました。

しかしながら物件情報を入力&掲載している大元はその広告媒体を利用する不動産屋ですので、どうしてもなくならない問題が残ってしまいます。

 

2、新着物件は新着ではない???

その問題とは、「新着物件が厳密には新着物件ではないことが多い」という問題です。

例を挙げますと、Sという物件検索サイトに不動産屋が情報を掲載するとします。

しかしながらそこには「17時以降に入力した情報は翌朝7時に反映される」といったような物件検索サイトごとのルールによって、「入力完了」から「一般公開」されるまでに、半日程度のタイムラグが発生しています。

「なんだそんな程度のことか」と思う方もいると思いますが、これが仮にお昼の12時に入力されていて、反映されるのが17時だった場合、当然その物件はすでに募集中の物件ですから、12時から17時までの間に来店したお客様に提案して、そこで決まってしまう可能性があります。

その場合、17時に「新着物件」として公開される物件は、すでに成約物件になってしまっているのです。

「それなら公開停止にすれば済む話だよね」と思われるのはごもっともです。

しかしこの点にまつわる業界事情が、いつまで経ってもおとり広告が無くならない1番の原因になっています。

 

3、物件を紹介できるのは何社??

業界事情をご説明する前に、不動産屋の最大最強のツールについてご紹介します。

不動産業界には「不動産業者限定で使用できる物件検索サイト=REINS」というものがあり、東京限定で言えば募集されている賃貸物件のほとんどがこのREINSに登録されています。

REINSが登場する以前では、駅前にある古き良き不動産屋に入り、そこで自社管理している物件情報が入った分厚いファイルの中からパラパラパラと物件情報をめくって探し、気に入った物件がなければ違う不動産屋に向かうという昔ながらの「不動産屋めぐり」をしないと探せなかった物件が、今では1件の不動産屋に入ってREINSで探せば、その日その時間までの物件情報はほぼ全て網羅した状態で物件を探すことが可能です。

そしてこのREINSというサイトの1番の功罪ともいえるのが、「不動産業者であれば誰でも使える」ということにあります。

そのため、前項でご紹介した「12時に登録→17時までに成約済みとなってしまう」という話も、同じ不動産屋内での話ではなく、他社で成約になってしまっていた場合には、その事実を知ることはありません。

「その場合であっても、次の日に掲載した物件が成約済みかどうか調べて、成約しているのであれば一般公開をやめればいいだけだろう」とお考えになる方もいると思いますが、この点こそがおとり広告がなくならない原因の根本です。

 

4、1週間ルール

ほとんどの物件検索サイトでは、「各不動産業者は、一般公開する物件情報に関して最新情報を確認し、契約済、あるいは申し込みが入った時点で掲載を停止する」というルールを設けています。

がしかし、最新情報の確認に関しては、現状「1週間に1度、物件の最新情報を確認すればいい」という暗黙の了解が存在します。

(毎日一般公開している数百件の物件情報を確認する作業を行うことは困難なため)

そのため、月曜日の12時に(許可をもらった上で)他の会社の物件を一般公開した不動産屋が次に物件状況を確認するのは、翌週の月曜日になります。

つまり、もし仮に一般公開を始めた月曜日の17時に他の会社でその物件が成約になっていたとしても、その間に自社で成約に至らない限りは、「空室物件」という認識で物件検索サイト上で募集され続けてしまう、という状況が発生します。

 

【まとめ】

今回は「なくならないおとり物件」について解説しました。

あくまでもこれはざっくりとした説明で、要所要所説明が足りない部分がありますが、それは今後の記事で補足させていただきます。

ただ結論としていえることは、効率よく物件情報を探すのであれば、「すでに成約してしまっている可能性がある物件が掲載されているサイト」を利用することは、誰が見ても非効率であるということはご理解いただけたかなと思います。

次回も引き続き、なくならないおとり物件について、違う角度から記事を書きたいと思います。

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