【賃貸不動産コラム②】「物件検索サイト」について
医師の皆様の中でも、特に勤務医の先生方につきものの「引っ越し」。
もちろん開業医の先生やフリーランスの先生方も、よりよい条件の不動産に引っ越したいと思いますよね?
その引っ越し先の物件を選ぶのって大変ではありませんか?
インターネット上にあふれる大量の物件情報をみて混乱してしまったり、いい物件を見つけたと思って問い合わせしたらすでに契約されてしまっていたり…
弊社ではそんな賃貸不動産物件の選び方について、元賃貸不動産会社で営業をしていた社員の提供でコラムを掲載します。
第2回は「物件検索サイト」の取り扱いについて説明します。
医師の求人(当直)紹介サービス"メディバリー"の「賃貸不動産情報②」
第2回は、前回の補足として物件検索サイトを使うことが如何に無駄 か、と言うことについて説明します。
前回の記事では 「賃貸物件は複数(無数)の不動産屋が紹介できる仕組みがあり、物件検索サイトでは1週間ルー ルがあるためどうしても既に成約済みの物件が存在してしまう、なので物件検索サイトを使うの は時間の無駄」ということを説明させていただきました。
こう言ってはおりますが、では全ての物件が”おとり広告=成約済”なのかといえば、当然違います。
実際に募集されていて、内見(物件見学)をすることが可能な物件も多くあります。
ただそれでも 言わせてください。
「物件検索サイトを使って探すのは、時間の無駄です」
それはこれらの理由からです。
1、物件検索サイトにのっている物件は全体の1割以下
大体の物件検索サイトには、1社が掲載できる物件の数に制限があり、その枠数をお金で買う必 要があります。
(異なる契約方法もありますが、今回は割愛します)
その枠数は非常に高額で、大手の物件検索サイトですと、1件あたり1万円程度の費用が必要です。
そのため、掲載するのは限られたごく一部のおすすめ物件のみとなります。
具体例を挙げますと、新築マンションでも
201号室:80,000円
301号室:81,000円
であれば、通常の不動産屋の感覚を持っているお店であれば、201号室しか募集しません。
またこれは細かい話になってしまいますが、ほとんどの物件検索サイトの仕様では、5000円単位 での検索方法を採用しているため、家賃上限を80,000円に設定して検索した人には、ほぼ同じ条件である301号室は表示されません。
そのため表示される可能性が低い物件で掲載できる枠数を 無駄に使うよりかは別の物件を載せた方がいいと判断します。
(普通の店長であればそうします)
つまり、サイトに1部屋しか掲載されていない新築マンションであっても、202号室や302 号室と言ったほぼ同条件の部屋は募集されていることがほとんどで、その情報を得るには直接不動産屋に行くしかありません。
ですのでサイトを見るよりもさっさと不動産屋に行った方が効率 がいいわけです。
新築マンション以外の物件ついても同様で、条件がいいマンンションでも、家賃がキリのいい数字ではないことが原因で一般公開されていない物件は山ほどあります。
特に住まいに関しては表面的には見えてこない条件(日当たり、治安、騒音、スーパーなどの周辺環境)を踏まえた上で慎重 に決める必要があるため、限られた情報の中だけで物件を選ぶことは絶対に避けるべきです。
2、「いいな」と思う物件には、想像以上のライバルがいる
物件検索サイトには限定的な情報しか載っていないことはご理解いただけたと思いますが、多く の方がわかっていても見落としてしまいがちになってしまうのが、 「同じ物件を検討している人はかなりの人数いる」ということです。
例)とあるQという物件(部屋)をA社を含む10社が募集する場合
→A社に契約している検索サイト数3
→それぞれのサイトにQという物件を登録
→1部屋しかない募集が3部屋あるように見える(3倍の集客)
→他にも 9社(B~J社)が同様のことを行えば、1部屋しかない物件が30部屋あるように見える。
→その30部屋それぞれに5人ずつ興味を持てば、150人で一部屋を争うことになる
「そんな大袈裟な」
「誇張しすぎ」
と思われるかもしれませんが、これが実情です。
過去私が経験した実例を挙げますと、東京都江東区の門前仲町駅近くにあるマンションの1部屋を物件検索 サイトで募集したところ、私が所属していた会社だけで募集開始から1週間で200件の問い合わせがありました。
私が勤務していた店舗は門前仲町駅近くにありましたが、東西線や大江戸線沿線上で、江東区・ 中央区・墨田区にある不動産屋は、すべからくこの物件を物件サイトに登録したはずですので、 それらの店舗への問い合わせを含めたら、何千人というライバルと争うことになります。
しかしながら物件検索サイトで探しているだけでは気に入った物件に住むことはできませんから、結局 のところ不動産屋に行かなければ話は進みません。
3、最大の無駄:問い合わせをしただけでは物件をキープできない
「物件を探して不動産屋に行く予定を立てたから、これでスタートラインに立てた!見に行って 気に入ったらその日に決めるぞ!」とお考えになっていただいた方には大変申し訳ないのです が、これもほとんどの場合、無駄です。
前回も説明しましたが、物件検索サイト上の新着マークは、本当の意味での新着ではないことが 多いです。
仮に、新着マークがついた物件に問い合わせたのが金曜日で、来店予約を翌日の土曜日に設定したのであれば見に行ける可能性はありますが、木曜以前に来店予約をしている場合は経験上、来店時にはすでに成約済みになっている場合がほとんどです。
またこの問題に関しては、解決策は存在しません。
というのも、都内に限って言えば、ほとんど の不動産屋がほぼ全ての部屋を紹介できるという制度(REINS)があるためです。
「見に行く予約を取っていたのに、なんで見れないんだよ!」
「来店前に決まってるなら連絡してこいよ!」
こういったご意見(クレーム)はごもっともですが、賃貸仲介はお客様が来店されない事には売 り上げが上がりませんので、その辺はぶ厚い面の皮で受け流してしまいます。
「せっかくいらしていただきましたので、ご希望に近い物件を提案させていただきますね♪」
などと笑顔で言われたら、せっかく来たんだからまぁ探すだけ探すか、という事になってしまう んですね。
【まとめ】
今回も「物件検索サイトで探すことは時間の無駄」というテーマについてご説明いたしました。
それぞれの内容を一言でまとめますと、
・件数が少ない
・ライバルが多い
・問い合わせたところで仮押さえできるわけではない
ということになります。
「え、じゃあ物件検索サイトで探すのって、本当に無駄じゃん」
→はい、その通りでございます。
この結論に至っていただけていれば幸いです。
ただし、これらのサイトを有効活用する方法もありますので、最後にそちらを紹介いたします。
【有効活用例】
・行くべき不動産屋を探す際に使う。
どの不動産屋に行けばいいかわからない時などは、希望するエリアの物件をまず調べて、良さそ うだなと思う物件の詳細を開いてください。
現在は大体のサイトが「この物件を紹介している不 動産屋は○件あります」という表示になっているかと思いますが、その中でも「写真の枚数が多 い不動産屋」というのは判断基準にされることをお勧めします。
・気になる物件の内装を調べる
大体の場合、店舗で物件を紹介する際に使うのはA4サイズ1枚の物件概要が書いてある図面です。
不動産屋や建設関係の方であれば大体のイメージは掴めると思いますが、ほとんどの方はその 紙1枚でお部屋の中を想像することは難しいと思います。
そのときに役に立つのが、物件検索サ イトにある写真の資料です。
今現在募集がないマンションであっても、アーカイブなどで写真を見 ることができたりします。
(大体の場合は担当する営業が提示してくると思います)
・当日中の物件選びであれば参考になる可能性あり!
当日に物件を探せるのであれば 新着マークの物件であっても終わっている可能性がある、と言いましたが、もし当日中に物件探しに行けるのであれば残っている可能性は50%くらいあります。
あるいは予約を取って行った不動産屋があまりにもダメダメで、「この人から紹介を受けたくない…」といった時などであれば、次の物件選びのために有効かと思います。
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