糖尿病の初期症状5選

しょう吉

糖尿病は国民病といわれるほど、患者数は年々増加しています。しかし自覚症状がないので、気付いたら症状が悪化しているのが糖尿病の怖いところです。

目次

糖尿病とは?

糖尿病には一型と二型があるのはご存知でしょうか。糖尿病には1型と2型と二つのタイプがあり、1型は遺伝的に発症、2型は生活習慣が原因で発症するととらえてください。それぞれのタイプの糖尿病についてみていきます。

1型糖尿病

遺伝性の糖尿病で、糖尿病全体のわずか5%であり、急激に発症することが多いです。幼児期から青年期の若い年代に発症しやすいといわれていますが、高齢者も含めすべての年代で発症の可能性があると言われています。膵臓でインスリンが産生できない状態になってしまうため、インスリン注射でインスリンを補う治療を行います。

型糖尿病

こちらが一般的に「糖尿病」と言われているタイプになります。全体の約95%が二型糖尿病といわれています。徐々に血糖値が上がり、自覚症状がない場合が多いです。40歳以上に多くみられますが、最近では、若い世代でも発症し、食事療法や運動などで治療します。肥満の方や精神的ストレスがある方、アルコールを摂取する人の発症リスクは高くなると言われています。このように症状として自覚しづらいのも二型糖尿病の特徴で、たまたま受けた健康診断でわかるというケースも多いです。

糖尿病初期によく見られる初期症状

糖尿病は自覚症状がなく進行しやすい病気です。初期に見られやすい症状を以下にまとめました。

食欲が異常に増える

血液中に異常に増えたブドウ糖を処理しようとしてインスリンが多く分泌され食欲が増えます。糖尿病が進行してくると、ブドウ糖をエネルギーとして吸収できなくなった体が、代わりのエネルギーとして体の筋肉や脂肪をエネルギーに変えようとするので、急激に痩せてしまいます。

体が疲れやすくなる

このように体の筋肉や脂肪をエネルギーとして使ってしまうので、筋力が低下し体が異常に疲れやすくなります。また食後に眠くなる場合も多いです。

異常にのどが渇く

血糖値が高くなると血液はドロドロとして濃くなります。この状態は脱水状態と脳に判定され、水を飲むようにと脳から指令が出ます。指令通りに大量に水をのみ、腎臓から尿として大量に排泄されるので、尿の回数も増えていきます。

足の症状

糖尿病になると毛細血管が傷つくなどしてダメージを受けやすくなります。それにより、感覚や運動をつかさどる自律神経にダメージを与え、足に症状が表れていきます。具体的には以下のような症状が知られています。

  • 足がしびれる、ほてる、冷えやすくなる
  • つりやすい、こむら返りがおこる
  • 足に違和感があり皮膚が乾燥する、ひび割れる
  • 巻爪になる、タコができている

これらの足の症状は血液の滞りで起こっていることが多いものです。足に違和感を覚えたら、早めに病院で検査を受けましょう。また尿や汗に混じっている糖が皮膚につくことで、菌が増殖し外陰部や皮膚にかゆみを生じるのもひとつの症状です。

糖尿病を放っておいたらどうなるの?

糖尿病に気付いたら、食事、運動などで治療していく必要があります。ところが、ここでライフスタイルを改善しないと、後々恐ろしいことを招いてしまう可能性があるのです。

しょう吉

糖尿病は併発する可能性が高い3つの合併症が知られています。
一つずつ見ていきましょう。

糖尿病神経障害

最も早い段階で発症するとされているのが神経障害です。症状の表れ方は人によって異なりますが、手足などの末梢神経の障害が主です。自律神経の障害も現れるようになり、手足の感覚がだんだんと鈍くなってしまいます。

糖尿病網膜症

血糖値が高い状態が続くと網膜の血管が損傷して視力が弱まります。悪化すると、視力がほとんど無くなってしまい、最悪の場合失明の可能性も出てきてしまうのです。

糖尿病腎症

糖尿病腎症は、進行具合によって症状や治療法が異なります。初期の段階で気づくのも難しいと言われており、気付かないまま進行し、最悪の場合腎臓のダメージが大きすぎて腎臓が機能しなくなり、透析療法が必要となってしまいます。糖尿病腎症は、初期の段階での血糖コントロールが重要です。そのため、早期発見、早期治療が肝心と言われています。

このような合併症のほか、糖尿病は動脈硬化を招き、危険な合併症として心筋梗塞や脳梗塞という病気も引き起こしやすくなります。

まとめ

糖尿病は自覚症状が少ない病気ですが、早期発見・治療によって症状の悪化を防げる病気です。日頃から食生活に気を付けたり、適度な運動を心がけ、何か体に異変を感じたら、ためらわず病院を受診しましょう。

【 参考文献 】
●日本糖尿病学会 http://www.jds.or.jp/

【 監修医師 】
●小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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