下腹の脂肪を効果的に落としていく生活習慣
下腹についた脂肪にお困りじゃありませんか?「知らず知らずのうちに下腹が出てしまっていた…」なんて方もいらっしゃると思います。今回はそんな下腹の脂肪をなくす方法について解説していきます。
下腹の脂肪について
下腹に脂肪がつく原因
はじめに下腹に贅肉がつく原因を考えていきましょう。
下腹に贅肉の正体はずばり「脂肪」です。その脂肪には
- 皮下脂肪
- 内臓脂肪
の2種類があり、「皮下脂肪」はその名の通り皮膚の下に、「内臓脂肪」は内臓を支えている腸間膜という部位にできます。
特に体型に影響が出やすいのは皮下脂肪で、皮膚の上からつまめるのが特徴です。皮下脂肪は運動不足やカロリーの過剰摂取などにより時間をかけて徐々に蓄積するため、少しダイエットをしただけではなかなか落とすことができません。そのため、一度下腹に贅肉がついてしまうと目立ちやすくなってしまいます。下腹についた贅肉が目立つのは、別の理由もあります。例えば“腹筋の衰え”もその1つです。お腹周りには「腹直筋」「腹斜筋」「腹横筋」という3種類の腹筋があり、内臓・特に腸を支える役割を果たしています。これらの腹筋が衰えてしまうと腸を支えることができず、おなかの下の方にずれてしまいます。そのため、腸が下腹についた贅肉を中から前に押し出すことで、下っ腹の贅肉が余計に目立ってしまうのです。次に便秘の影響も考えられます。便が溜まるとガスが発生して腸がふくらみ、同じように中から下っ腹の贅肉が押し出されてしまいます。単にぽっこりするだけでなく、お腹の張りも感じられます。さらに胃下垂も下腹の贅肉を目立たせる原因となります。
なぜ下腹の脂肪が落ちにくいのか?
様々な原因で下腹の贅肉は目立ち易くなっております。その中でも根本的な原因である「下腹の脂肪」が落ちにくい原因はすでに特定されています。
その一番の原因は「下腹への血行が悪いこと」です。人体の構造上、下腹部表面への血液の流れは少なく、一度脂肪がたまると燃焼されることが難しくなり、脂肪が溜まりやすい場所と言われております。詳しく説明すると、血液とともに流れてくるホルモンが効きにくいということが原因です。流れてくる血液自体が少ないので、そこに届けられるホルモンの量も少なるくなるのは想像しやすいと思います。特にアドレナリンというホルモンの影響で脂肪を燃焼させようとする働きが生まれるのですが、そのアドレナリンが届きにくくなっているのです。さらに下腹についた脂肪細胞はもう1つ、脂肪が燃焼しづらくなる特徴をもっています。それは「ホルモンが届いても、ホルモンに反応しづらい状態になっている」ということです。ホルモンが血液にのって脂肪細胞に届くと、「受容体」と呼ばれる受け皿に収まります。その受け皿にホルモンが収まったことで脂肪燃焼のスイッチが押され、脂肪が消費され始めます。しかし、なんと下腹の脂肪細胞にはその「受容体」の数が他の場所の脂肪細胞に比べて少ないことが判明しております。
以上より下腹の脂肪細胞には
- 血液の流れが少なくホルモンが届きづらい
- ホルモンの受容体が少ないため、脂肪燃焼のスイッチが入りづらい
というダブルパンチで、脂肪が落ちにくくなっているのです。
下腹の脂肪を燃やす方法
半日ほど食事を控える
下腹の脂肪を燃やしていくかを考えていきましょう。
キーワードはになっていくのはホルモン感受性リパーゼと呼ばれる酵素です。
※ホルモン感受性リパーゼとは中性脂肪 (TG) やコレステロ ールエステル(CE) を水解する酵素
この酵素を十分に、より効果的に作用させることが重要です。そのためにはどうすべきでしょう?答えは簡単です。「半日ほど食事を控える」だけです。12時間だけカロリーを断つことによって人体はアドレナリンなどを分泌しやすくなるといわれております。そのアドレナリンなどのホルモンが血流に乗ってお腹周りまでたどりつくと、ホルモン感受性リパーゼが活性化され脂肪の分解が促進されると言われております。その効果は大きく、下腹の脂肪細胞もしっかり燃焼されるようになるのです。この12時間という短期間の断食を挟むことで、脂肪燃焼の効果が高まります。簡単な方法としては朝食を抜いてしまうことです。
ある日の夕食後には一切おやつやジュースなどのカロリーをとらないようにしつつ、朝食を抜けば簡単に12時間経過します。それだけでホルモン感受性リパーゼの効果を高めることができるのです。
まとめ
- 下腹に脂肪がつきやすいのは「脂肪燃焼ホルモン」が効きにくいせいであった
- 下腹の脂肪を効率的に落とすには「12時間の断食」が効果的
今回は上記2点についてお伝えしてきました。さらに、「定期的な腹筋、骨盤周りの筋力トレーニングにて筋力を鍛える」、「野菜など食物繊維をとって便秘を予防する」などを行うと、さらに下腹部の贅肉は目立ちにくくなります。プチ断食に、この筋トレをと食生活を取り入れてもらえれば、厄介な下っ腹の贅肉を減らすことができるでしょう!
【 監修医師 】
●小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/
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