心不全とは

心不全

どんな症状なの？

心臓は私たちの身体中に血液や水分を送り出すポンプです。この心臓がなんらかの問題でポンプとして十分に働けなくなった状態が心不全です。心臓というポンプがやられると、身体中の水分がうまく循環しなくなります。うまく循環せず全身に溜まった水分によって、心不全の様々な症状が出現します。うまく働けない心臓が何とか頑張ろうとすることで、動悸・疲れやすさを感じるようになります。肺に水分が貯まることで、咳や息切れ、息苦しさを感じるようになります。今までは問題なかった動きでも息苦しくなる場合もあります。身体中に水分が貯まることで、浮腫（むくみ）や体重増加が出てくる場合もあります。さらに心不全が進行すると、安静にしていても息苦しくなったり、横になるだけでも苦しくなってきます。ひどくなるまで我慢せず、早い段階で相談することが重要です。

なぜなるの？

心不全は心臓がなんらかの問題でうまく機能しなくなることで発生します。心臓が機能しなくなる原因は様々なことが指摘されています。予防できない疾患である、心（しん）アミロイドーシス、特発性肥大型心筋症などもありますが、乱れた生活習慣の積み重ねから発生する疾患である、心筋梗塞、狭心症もあります。心不全が発生して初めてわかる原因もありますので、症状が心配な時にはかかりつけ医に相談してください。

予防と治療

どうやって予防するの？

心不全の予防のためにできることとして

• 体重：適正体重を心がけましょう
• 禁煙：タバコはやめましょう
• 節酒：アルコールは適正量で楽しむようにしましょう
• 運動：日頃から運動習慣を取り入れましょう

どんな年齢・どんな時期からでも改善を心がけることで心不全の発生を予防できます。

しょう吉

心当たりのある方は早速取り組んでみてください。

どんな治療をするの？

心不全が発症した時（急性心不全）には、まずは心臓の機能を立て直したり全身の水分がうまく循環するような治療を行います。急性期が落ち着いてからは、心不全の原因をコントロールすることや、心不全の再発につながらないような生活を送ることが重要になります。＜どうやって予防するの？＞でとりあげた内容をより厳密に取り組む必要があります。心不全の症状が強い場合には、減塩や、1日に取る水分の制限が必要な方もいます。

まとめ

何よりも大事なことは、心不全は再発しやすい病気であることです。１度やられてしまった心臓は立て直したとしてもダメージが残ります。疲弊した心臓に負荷がかかれば、また心不全を起こしてしまいます。心臓移植や手術を行わない限り、ダメージの残った心臓とうまく付き合っていかなければなりません。心不全を起こした方は自分の病気や今までの生活に改めて向き合い、どう過ごしていきたいか・もし心不全が再発した時にどこまで頑張るのか、自分のこの先について考えることが求められています。家族や大事な人と自分のこれからについて、是非話してみてください。

こんな時には受診しましょう

息切れ、夜間の咳、息苦しさ、体のむくみがあった時にはかかりつけ医を受診しましょう。心不全は症状が軽いうちに治療することが肝心です。症状が気になる時には無理に我慢せず、医療機関に相談してください。